【終わりの挨拶として】
一般の占いとインド占星術とでは、若干おもむきが違うかもしれません。もちろん他民族他宗教国家インドでは占星術の流派も星の数ほどあるので、断言はできませんが。
一般的な占いでは、凶がでたら凶の人生を歩かねばならず、吉が出たらそれだけで「いい人生を送れる」と捉えるでしょう。これがインド占星術では、どんな人間も吉凶両方の顔を持つ、と考えられます。今、仕事が順調な人が、未来永劫順調かというと、必ずしもそうではありません。その人のお仕事の成功は、本人の才能ゆえではなく、良い運気に乗っただけかも知れません。また、今仕事がぱっとしなくても、成功の時期は誰でも必ずあります。もっとも、何十年も待つなんてできないよ!という方もいるでしょう。そこで占い師たちは開運方法を伝授するのです。
日本で主流になっているヴィシュヌ・ブラフマー教の流れを汲むインド占星術師たちは「宗教儀式を行いましょう」と進言します。でも、相談するグル(先生)と相性が悪ければ「君が悪い」と、逆に説教を喰らって落ち込んだりします。
私が信仰しているシヴァ神は、昔話の中で人間たちにこう説いています。
「勤勉に正直に。家族を大切にし、善行を積みなさい。宗教儀礼はいりません。困った時は神を呼びなさい。必ず恩寵を与えます」
それと同時に、次のような言葉も、昔話には出てきます。
「栄誉やお金で幸せになれるとは限らない。本当の幸せとは、最低限の衣食があって、健康なこと。家族や友人に囲まれ、ニコニコ過ごす事」
占いで成功の時期を探す合間に、一度「幸せ」について考えてみてくださいね。
by立夏
※立夏先生の公式ブログが開設しました!
■「1から始めるインド占星術」
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